ニュース 2025年09月02日
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【WSWF3】Ojo Gang 優勝までの軌跡。次々に立ちはだかる壁、乗り越えた先に待っていた景色とは【後編】
ojogang WSWF3 WORLD OF STREET WOMAN FIGHTER

(アイキャッチ画像:Osaka Ojo Gang 公式インスタグラムより引用)

今回はWORLD OF STREET WOMAN FIGHTER 3の#6~#9をプレイバック。


前編はこちらから⬇️

【WSWF3】Ojo Gang 優勝までの軌跡。苦しみの先に手に入れた王冠、彼女達が持ち続けた信念とは【前編】



前回、脱落の危機を乗り越えたOjo Gang。

しかし、彼女たちに休む間はない。次なる試練が、すぐそこに迫っていた。



メガクルーミッションで見せた芸術、緑の舞

続いては、メガクルーミッション。その名の通り大人数のクルーで一つの作品を作り上げる。

そしてこのミッションではそれぞれの国に帰り、各国の本来の姿を表現するパフォーマンスを作り上げなければならない。日本の物語をOjo Gangはどのように表現したのか。


ルールは、

①30人以上のクルーであること。(性別不問)

②20秒相当のハイアングルのパートを取り入れること。

③母国のエネルギー、物語、独自性を込めること。

の3つ。


Ojo Gangで“コレオ”を武器として掲げるのが、RUUだ。

彼女は、大人数であればあるほど、構成や振付で魅せることに長けている。

豊富な経験を持つ彼女は、このミッションで中心的な存在となった。


Ojo Gangは全チーム中2位の再生回数を記録。しかしこのミッションではジャッジ3人の点数と、グローバルオンライン投票の結果が運命を左右する。

果たしてOjo Gangは次のミッションに歩みを進めることはできるのか。

OjoGangを支えるのは100名のダンサーたち。IBUKIが「大人数をコントロールする力が日本一」と評価するRUUがディレクションを担当する。彼女は新しい日本のイメージと、Ojo Gangのカラーをミックスさせ構成を考えたという。

韓国に帰ってきたOjo Gangの練習室に姿を表したのは、KPOPスター「TWICE」。

HANAの実妹であるMOMOが、TWICEのメンバーSANA、NAYEON、JIHYO、JEONGYEONを引き連れOjo Gangに協力した。



いよいよ撮影の日。順調だと思われていたが、やはりトラブルはつきもの。サイリウムを使った作品であったため、照明の光量に苦戦していたのだ。

残像が見える光量、明るいところと暗いところのメリハリにこだわり、当初の予定を大幅にオーバーし撮影を終えた。



Ojo Gang最終リハーサルの映像を見た各クルーの反応は、賛否両論。

そしてやはり、TWICEを起用したことに対する批判は予想通りだった。

「再生数を狙っているのでは?」「有名グループを使って票を集めようとしている」といった声が上がった。

一方で、ハイアングルパートの構成については、「前シーズンの1MILLIONチームを思わせる」といった指摘や、「国の独自性が表れていた」と評価する声もあり、意見は賛否に分かれた。


ジャッジの反応は、アイディアやハイアングルの演出に対して高い評価が寄せられた一方で、「振付がシンプルすぎるのではないか」といった指摘もあり、評価はジャッジ陣の間でも分かれる結果となった。

特に評価が低かったのはディレクティングに関する点数であった。

突発的な場面のチェンジが多く、コンセプトに合っていない、よく練られた構成には見えなかったという評価が見られた。

ジャッジの最終点数は1005点を獲得し、全体4位となったがこの後のグローバル評価が彼女達の運命を変えた。ジャッジ評価の高かったRHTokyoに勝利し、脱落バトルを逃れた。



そしてこの脱落バトルで同じ日本から出場したRHTokyoはWSWF3の舞台を去ることになる。


グローバルアーティストパフォーマンスミッション、 MINAMIの才能が見つかる

このミッションにはグローバルアーティスト Saweetieが登場。彼女の楽曲「Shake It Fast」を使い、世界へ最も強烈な印象を届ける象徴的なパフォーマンスを作らなければならない。

Saweetieの音楽や個性への解釈をダンスで表現する。


Ojo GangのSaweetieはMINAMI。初の主役を任されたMINAMIが見せたステージとは。

そしてのこのミッションのジャッジはSaweetie本人が行う。果たしてOjo GangはSaweetieが気に入るダンスを披露することができるのか。

黒い衣装、ギラギラのダンベル、黒いリップで登場したOjo Gangのメンバーたち。

その中一際際立つMINAMIの緑の衣装。今回はGangに振り切ると語るIBUKI。

「GANG’S WORK OUT」というコンセプトを掲げ、Saweetieにアピールした。



しかしここでOjo Gangにトラブルが発生する。小道具として使用予定だったダンベルが届かなかったのだ。そのためKYOKAとHANAがスプレーボトルで急遽ダンベルを製作。Saweetie好みのキラキラなダンベルを作った。トラブルもなんとか全員で乗り越え、チーム力が上がってきたという印象を与えた。


ついに迎えたミッション当日。

映像を見た他のクルーからは、「MINAMIの再発見だ」「ダンベルの使い方が斬新」と高評価の声が上がった一方で、「楽曲のコンセプトと合っていない」「アーティストが多く踊る構成のため、配慮が足りない」といった否定的な意見も見られた。

また、SaweetieからはMINAMIの存在感や表現力、コンセプトに対して高く評価されたものの、歌詞とのミスマッチを感じる振付があったとの指摘もあった。



そしてセミファイナルとなる今回はもう一つのミッションがある。


ダンスフィルムミッション、KYOKAが見せる女性というテーマ

このミッションでは女性をテーマにした音源を各クルーがパートを分けて、一つのダンスフィルム完成させるミッションとなっている。

そして一番インパクトのあるメインパートが、グローバルオンライン投票によって決まるという仕組みだ。


今回の楽曲はHIPHOP。主人公は彼女しかいないだろう。そう、KYOKAだ。

女性というテーマをOjo Gang達はどのように表現するのだろうか。


「どのような人がクイーンだと思いますか?」その答えをダンスに詰め込む。


ヘッドホンを使ったパフォーマンス。自分以外のダンサーが表現するのはKYOKAが聴いている音楽の音符だと語るKYOKA。ダイナミックな動きでインパクトを与えていく。最後にはKYOKAがヘッドホンを付け直し、音符達はヘッドホンに吸い込まれるように消えた。

他クルーからはナイスとの声が止まらなかったが、パフォーマンス終了後の評価は厳しいものであった。

「KYOKAの躍動的な動きに周りがついていけておらず、躍動感がなかった」「ごちゃごちゃしていて統一感がない」「ステージをもっと広く使うべきだ」との意見が集まった。



しかしこのミッションでもグローバル投票が重要になってくる。再生数は全クルーの中で一位となる約258万8247回再生となった。高評価数は33万805個。

最終的な点数は3566万805点で見事一位に輝き、メインパートの主人公の座を勝ち取った。

この結果はWSWF3が始まって初となるOjo Gangの1位であった。


撮影当日、彼女たちは独特なファッションスタイルで現れた。

黒いリップはもはやお馴染み。今回はそこに緑を重ねたようだ。メンバーたちの髪型にも、それぞれの個性が光る。

こだわったのはファッションだけではない。特に意識したのは、カメラワークを踏まえたパフォーマンス。今回使用したのは、なんとiPhoneのカメラ。

素早い動きに対応できるのは、携帯のカメラしかないと判断したIBUKIは、繊細なカメラワークの実現に成功。より魅力的な映像として仕上げた。



しかしこのパートとは別に作られた、映像の最後にある隠しパートには選ばれず、またベストダンサークルーにも選ばれることはできなかった。


そしてグローバルアーティストパフォーマンスミッションと、今回のダンスフィルムミッションの点数を合計した最終点数が公開される。

結果は2位。再生数は振るわなかったものの、高評価数でなんとかファイナルへの切符を掴んだ。


ファイナルミッション、Ojo Gangの全てを詰め込んだステージ

最後のミッション。1つ目は「OST ミッション MUST HAVE SCENE」。

オリジナルテーマ曲をクルーに合わせて編曲し、番組内で印象深い場面をダンスで表現するミッション。

2つ目は、「クルーアイデンティティミッション」。各クルーの個性やスタイル、アイデンティティを込めて自身を照明するステージ。

ファイナルの中で最も正直で、象徴的なパフォーマンスが期待される。

そしてJ.Y.Parkと共に作るフィナーレステージ。


この3つを通し、優勝者を決める。

審査方法は以下の通りだ。

事前に行われたクルーテーマ曲投票30% + リアルタイム投票70% + フィナーレステージのボーナスを合算し、優勝者が決まる。

最初に発表されたのはクルーテーマ曲事前投票の結果。

Ojo Gangは再生回数 143万9476回、高評価 23万4347個で300点を獲得し1位となった。


そして迎えた最終ミッション。OSTミッションで選ばれた楽曲は「CHAMPION」。彼女達の希望通りの曲となった。このミッションでは番組内で印象に残ったシーンを入れなければならない。

メンバー達からは、ワーストダンサー候補に選ばれた時のKYOKAのパンチやKPOPチャレンジでHANAが挑戦したアクロバット、メガクルーミッションなど様々な印象的な場面が思い出される。



ついにパフォーマンスの時間。ヘルメットを被って登場したメンバー達。

「自分のやり方を最後まで貫き、優勝までを描く。」

ヘルメットを外したKYOKAの顔からは、自信と絶対に勝つという気持ちが読み取れた。

そしてHANAのアクロバットへ。前回よりも余裕の感じられるパフォーマンスだ。

そしてメガクルーミッションで印象的だったサイリウムを使ったダンスへ。全員がパワフルでインパクトのある表情を見せる。そしてKYOKAが思いっきりパンチを繰り出す。

今までの歩みが全て詰め込まれた、心を揺さぶられるパフォーマンスを見せた。



ジャッジに座るSaweetieやマイク・ソングはその独創性やエンタメ性を評価し、リスペクトを送るとコメントした。

「これは私たちの最下位からチャンピオンまでの、チャンピオンロードを表したもの」

「今日はmidorizとOjo Gangで一緒にチャンピオンになりましょう!」

IBUKIの熱いコメントに会場からは歓声が巻き起こった。


クルーアイデンティティミッション

続いてクルーアイデンティティミッションの幕が上がる。

強烈で、ストリートダンスから大きく離れていない曲をリクエストしたIBUKI。

リハーサル日、普段通り映像を確認しようとモニターに近づくと聞き慣れた声が流れる。

リーダーを務めたIBUKIへ、メンバーからのメッセージ動画であった。

リーダーとしてたくさんの苦労があったであろうIBUKIの目からは涙が溢れる。

「私たちの目標は変わりません。絶対に優勝します!」



赤いセットアップに身を包んだ彼女達。息の揃ったアイソレーションからスタートしたパフォーマンスは、チームの気持ちは一つであることを表しているようだった。ジャケットを使ったスタイリッシュな振り付け、そして一人一人の表現力が光り会場のボルテージを上げていく。


そして曲調は変わり、IBUKI・RUU・HANAのワッキングが炸裂!

会場からは歓声が止まらない。そしてMINAMI・KYOKA・UWAへとつながる。

得意ジャンルの違うメンバーが集まったからこその魅力が溢れていた。

最後は全員で会場を巻き込み、全力でパフォーマンスを終えた。



ジャッジのJ .Y .Parkからは

「他のチームは楽しんでみてたけど、今回は感動しすぎて興奮する余裕もなかった」

「最初は一人一人の個性が強すぎて、一つのクルーにまとまることができずファイナルまで来られないと思っていたが、今はその個性を残したままちゃんと一つのクルーに見える」

「個性を尊重しながらも調和するという、大阪そのものを表現しているのではないかと感じた」

と大絶賛。


KYOKAは「今回WSWF3を通して得た、一番大きいものはmidorizの存在だと思っています。今まで一緒に走ってきたチャンピオンロードを最高の形で終えるために、もう一度力を貸してください」とコメントした。


J.Y.Parkと共に作るフィナーレステージの切符を得たのは?

そして最後を飾るフィナーレステージ。これまでジャッジとしてWSWF3に参加してきた、J.Y.Parkが作曲した楽曲に合わせ振り付けを作り、選ばれたチームがメインダンサーとして最終ステージを披露する。

このミッションにはJ.Y.Parkに加え、KPOPダンス界を牽引するVata、Badaも加わり、よりスペシャルなものとなっている。

男性らしい振りと女性らしい振り付けが交差し、個性が光る振り付けを作ったとコメントしたMINAMI。


気になるOjo Gangの振り付けはこちら⬇️



曲の世界観を見事に表現し、自然と笑みが浮かび上がる振り付け。

ネクタイやスタンドマイクを使い、J.Y.Parkさを感じさせた。

構成や振り付けに対する高評価が続いたが、Badaからは「ダンスブレイクでもう少しインパクトがある構成が欲しかった。全体的にアーティストに偏っていたのが残念だった。」との評価を受けた。


このミッションの主人公となったのは、惜しくもAG Squad。


しかしファイナリスト全員で作り上げたフィナーレは圧巻で、これまで戦ってきたクルー同士の心のつながりを感じさせた。


迎えた全ての努力が実るとき

ついに結果発表の時。

TEAM USA MOTIVの名前が呼ばれ、残る2クルーの緊張が高まる。

メンバーのみならず、midorizの表情も固くなっていく。


「ワクワクしています。今日がこれまでで一番楽しかった日であることは間違いないので、どんな結果が出ても後悔はありません。」


そうコメントしたIBUKI。覚悟は決まっている。そう感じさせる彼女のまっすぐな視線は、彼女自身の強さが表れていた。

肩を組み結果を待つOjo Gang達の耳に聞こえたのは、「TEAM JAPAN Osaka Ojo Gang!」という声。

驚きと共に涙が溢れるメンバー達。約半年間の苦労が実った瞬間であった。

Ojo Gangは、クルーテーマ曲パフォーマンスで再生回数143万9,476回、高評価23万4,347件を記録。これにより、300点を獲得した。

さらにSMS投票では9万55票、オンライン投票では7万8,482票を集め、総合で1,000点を獲得。

その結果、Ojo Gangは見事優勝を果たした。



王冠をIBUKIの頭に乗せるKYOKA。小さい頃からお互いを高め合ってきた2人によるこのシーンは、見るものの涙を誘っただろう。そしてKYOKAとMINAMIがトロフィーを掲げる。


「今日まで頑張ってきてよかった。これが私たちの青春でした。」

「Ojo Gang優勝したぞー!」

その声にオーディエンスが答える。

「この番組のために作られたクルー」「チーム力がない」「個性が強すぎる」

全てのネガティブな言葉を跳ね除け優勝したOjo Gangは、自分達のスタイルを貫き、勝ちにこだわり続けることがポジティブな結果を生み出すことを証明した。

出場した7クルーのトップとなった彼女達はまさに日本の誇り。

彼女達の活躍はこれからも日本、そして世界へと広がっていくだろう。


BUZZチケ編集部注目ポイント

【WSWF3】で頂点に立ったOjo Gang。

勝ち上がるたびに増すプレッシャー、挑戦者としての覚悟、そして“自分たちだけのダンス”を貫いた姿勢――。

そのすべてが、優勝という結果へとつながっていた。