インタビュー 2025年02月13日
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【インタビュー】042ghxst × Pxrge Trxxxper対談!お互いのことをどう思っている?₩から改名した理由は?
042ghxst スラムフッドスター OVER KILL Pxrge Trxxxper パージトルーパー

文:Misaki Hoshino

写真:JET

取材協力:スラムフッドスター


若干18歳にして、圧倒的な熱量と攻撃的なスタイルでシーンを席巻。OVER KILLへの客演や圧巻のライブパフォーマンスで、その名を轟かせるPxrge Trxxxper(パージトルーパー)。

その彼が、インタビューにて”ラッパーを目指すきっかけとなったアーティスト”として名前を上げていた042ghxst(オーフォートゥゴースト)と、先日スラムフッドスターから配信された「IKETENNA」のミュージックビデオにて共演を果たした。

その際に、それぞれの音楽への想いや、お互いの印象について、そして042ghxstが”₩”から改名した意図など対談形式で話を伺った。




Pxrge Trxxxperはリリックもフローも斬新で、独自のスタイルを持つアーティスト


ーお二人が実際に会ったのはいつ頃ですか?

Pxrge Trxxxper:初めて会ったのが、確か17歳の時で、クラブの”不眠遊戯ライオン”で、西東京の先輩たちとかSLXMZA君(ex.LIFELESS)とのイベントだと思います。

042ghxst:「MADEBY042 Vol.1」*の時のイベントか。


*2人とも旧名義である、₩ & LIFELESSのジョイントEP🔗https://linkco.re/y5gszyXy?lang=ja

Pxrge Trxxxper:その時は、ほんとに挨拶くらいで。



ーその後、042ghxstさんがPxrge Trxxxperさんのことを認識して会ったのはいつなんですか?


042ghxst:たぶん立川とか八王子のイベントですね。

その時に、一人だけ異質というか、かなり印象的で、本人にも「お前は凄いよ、絶対凄いところまで行けると思う」って言ってたんですよ。

スライム*(*地元の後輩)がPxrge Trxxxper「F.U.C.K.I.N.G P.O.L.I.C.E」をストーリーで上げていたし、SoundCloudとかで有名・無名を問わず色んな楽曲をチェックするんですけど、そこでも聴いていました。

ただ、英語の発音がめっちゃうまかったから、最初は外国人だと思っていて、後輩に「どこの国の人なの?」って聞いたら、「日本人」って言っていて、すごいなと思ったことを覚えています。

だから最近パージに会う時は「俺は最初から言ってたよね」って古参ぶる、みたいな(笑)



ー周りからPxrge Trxxxperさんにとって042ghxstさんが憧れらしい、みたいな話とかは聞いたりしていなかったんですか?


042ghxst:周りからも聞いてました。


Pxrge Trxxxper:もう、俺からも直接言いましたね。



ー初対面のときの印象は?


Pxrge Trxxxper:やば、本人じゃん!みたいな。


042ghxst:でも、俺は最初はすごい落ち着いたやつだなっていう風に思いました。


Pxrge Trxxxper:正直、今でもあんまり慣れてなくてやばいな、みたいな感じなんですけど、最近はようやく(笑)



ー普段から、お互いのことをなんと呼んでいるんですか?


042ghxst:パージ。


Pxrge Trxxxper:ウォン君、です。


ー042ghxst(オーフォートゥゴースト)さんは、旧名義の”₩(ウォン)”から改名したと思うんですが、その理由ってなんだったんですか?


042ghxst:”₩(ウォン)”の名義のキャリアに限界を感じたというか、今はシラフで生きていて、中毒だった時代の自分の曲は聴けないなっていう思いが強くて。

「MADEBY042 Vol.1」を地元の先輩のSLXMZAと出した時に、自分が手にしたものを地元に還元するのが、一番俺なりのヒップホップだなという答えに辿り着いて、それで地元の市外局番から「042」をとって。

俺は海外に行ったりとかも多くて、地元にもあんまりいないっていう意味と、「₩は死んだ」という意味のダブルミーニングで「ghxst」=幽霊、ゴーストという名前を付けた感じです。



ー改名したことによる反響とかはどうでしたか?


042ghxst:身内とかには変えるよって話をしていて、みんな反対とかでは無いですけど、変えなくていいと思うけどねって言われたりはしましたね。

反響というところで言うと、どうなんでしょうね。でも、俺はやっぱり、今やってる自分の音楽が一番好きなんで、これからもっと面白いものが出来るなと思っています。



ーPxrge Trxxxperさんから見た、042ghxstさんの魅力は何だと思いますか?


Pxrge Trxxxper:フローとかライブスタイルとか発声の感じとかも、未だに意識してますし、やっぱり歌詞とか含めてめっちゃ勉強になりますね。全部、1つの曲としてめちゃくちゃいいです。



ー042ghxstさんから見た、Pxrge Trxxxperさんの魅力は何だと思いますか?


042ghxst:俺の目から映るPxrge Trxxxperは、新しいものを持ってきてるドリルとかそういうのもそうだし、斬新な存在ですね。

リリックも超斬新だし、フローもこれまであまり耳にしたことのないことをやっていて、すごい若いのに自身のブランディングや立ち回りがしっかり確立されている点も含めて、リスペクトしています。


Pxrge Trxxxper:嬉しいですね。めっちゃ嬉しいです。



ー制作の際に大切にしていることはありますか?


Pxrge Trxxxper:特に無いですね。


042ghxst:それって多分、マインド的にあれだよね、「その場で直感的に動く」みたいな感じだよね。その感じは超分かる。才能あるやつがやると、そういう感じになるんだと思います。

自分は「絶対妥協しないこと」ですね。

レコーディングとかもそうだし、手を絶対に抜かないようにしてます。

俺めっちゃ、超神経質で、一個でもなんかズレたりとかすると、気に入るまでテイクを撮り直さないと気がすまないんですよ。

スタジオレコーディングとか第三者を挟んでレコーディングってなると、プレッシャーになったりすることもあって、スタジオレコーディングがちょっと苦手なんですよね。

一人でレコーディングするのが一番調子がいいです。



ーリリック、ビートやメロディを決める際に意識していることはありますか?


042ghxst:ラップやってる人は多いと思うんですけど、目の前で起きたこととか、その場の出来事で感じたこととかは、すぐにiPhoneのメモに残すんですよ。

リリックはそこから持ってきたり、フローはビートが流れた瞬間にパッと思いついたものをそのまま採用します。

やっぱり、フローやリズムを作る自分のスキルを信頼しているので、そこにリリックを当てはめますね。


Pxrge Trxxxper:トラックを聴いて、自分好みだったら、聴いた瞬間に自然とフローが浮かんでくるんですよね。

気分によっては、後から言い回しとかフローを変えたりもするけど、めちゃくちゃいいビートに出会ったら、すぐにフローを考えます。

リリックに関しては、さっきウォン君が言っていたようにメモしてますね。忘れたくないので。



ー日本のラップシーンについて、今どのように感じていますか?


042ghxst:良くも悪くも、趣味でやる人もビジネスとして取り組む人も含めて、ラッパーの人口は確実に増えていると感じます。

俺からすると日本は、俺らみたいにタトゥーが多く入っていたり、特定の背景を持つ人達からすると、海外と比べて選択肢が少ない国だと思っていて、でもそういう人たちが輝ける場であったり、自分を表現することができるのがラップであり、しかもそれをビジネスに出来るっていうのが大きな道だなと思います。

ラッパーの他にも、DJとかそれこそロックバンドとか色々選択肢はあるとは思うんですけど、俺らはやっぱりラップだったなと。


ー今後シーンをどう変えていきたい、などあったりしますか?


042ghxst:我が強いので、シーンをどうこうというよりかは、自分って感じではありますけど。


Pxrge Trxxxper:自分もそうですね。


042ghxst:ただ、アンダーグラウンドのカルチャーとかサブカルチャーとかがメインストリーム伸びるシーンにしていきたいですね。

俺とかはPhonk(フォンク)のスタイルでやっていて、PhonkのOGからも、俺にかけていると言ってもらっているので、俺と俺の仲間にしかできないなっていう気持ちでやっています。



ー042ghxstさんがPhonkを選んだのは何故なのでしょうか?


042ghxst:これは裏話というわけではないですが、さっきから何回も名前が出ているSLXMZAっていう昔から仲良くしてもらっている先輩がいて、本当に兄貴みたいな存在なんですが、その先輩がバーをやっていた頃、店にはDJブースみたいなスペースがあって、俺はそこでずっとPhonkを流してたんですよ。

そこで「こういうのが一番かっこいいよね」っていう話になって。

それがきっかけで「MADEBY042 Vol.1」を作ることになり、そこからどんどんPhonkにのめり込んでいったんです。

もともとずっと好きで聴いていたし、「これが一番かっこいいな」と思っていたら、自然と自分の音楽にも反映されるようになっていきました。

結局、自分が好きなものをやっています。



ーPxrge Trxxxperさんは今後やっていくジャンル感についてはどの様に考えていますか?

Pxrge Trxxxper:俺は色々なジャンルでやりたくて。

もちろんドリルもめちゃくちゃやるんですけど、ドリルだけに縛られず、幅広い方がいいかなと思ってます。


042ghxst:俺もトラップも大好きだし、何よりやっぱりオールドスクールも好き。

オールドスクールは絶対に廃れないと思う。

今、新しいカルチャーがどんどん生まれてきて、サブカルチャーの中には消えていくものもあるかもしれないけど、オールドスクールはすべての基盤だから、絶対に消えることはないと思っています。


042ghxst 各種リンク

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Pxrge Trxxxper 各種リンク

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取材協力:スラムフッドスター

HP:https://www.slumhoodstar.com/

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