【THE LAST PIECE ep.03】遂に全チームパフォーマンス終了!全力で音楽と向き合った5日間
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遂に3次審査も後半戦。残すは3チームのパフォーマンスのみとなった。
課題曲「Fantasista / Dragon Ash」
RYOMA、GOICHI、RAIKI、ADAM、TAISEI
BMSG TRAINEESのRYOMA、GOICHI、RAIKIと一般応募のADAM、TAISEIから成るFantasistaチーム。
このグループの課題は熟考して緻密に作り上げたパフォーマンスを、いかにパッションを爆発させステージに立てるかどうかにあるという。
しかし、その前に、彼らには乗り越えるべき大きな壁が存在していた。それがTRAINEEと一般応募者との間にある、心の距離だった。
レッスンや食事の時間も、メンバーたちは別々に座る。一般応募者であるTAISEIは
「(既に)仲が良い皆さんがいる中で仲良くなっていくにはどうしたらいいんだろうとか、そういうのも考えて精神的にも結構疲れた」とTRAINEEとの距離の詰め方に悩んでいた。
チームとしての意識の低さは、行動にも現れていた。
他チームが朝練習に5人全員で参加している中、Fantasistaチームではわずか3人しか姿を見せなかった。そして、ついにステージに向けたリハーサルで問題が表面化する。フォーメーションのミスが連発し、コミュニケーションの不足が露呈。
その空気に耐え切れず、TAISEIは1人その場を離れてしまう。心配になり探しにいったRAIKIにTAISEIが自分の本音を吐き出した。
「朝練した方が良いんじゃないかなって僕は思ってたから、僕は朝練したけど、、でも呼んで”来てよ”って言うのは違うなって思ったりもしたから」
そのTAISEIの言葉にRAIKIは朝練に参加していないメンバーのことを頭ごなしに否定せず、
「それぞれの考えがあるから、その人を尊重して行動したら周りの人のためにも、自分のためにもなると思うよ。思うことがあったら俺も一緒に考えるから」とアドバイス。
他のメンバーやSKY-HIが2人の話し合いに敢えて介入せず、2人だけで解決しようとしていた姿が印象的だ。
【THE LAST PIECE本編】ep.03 / Bet my lifeより
その後、チームの雰囲気を変えるきっかけとなったのは、SKY-HIからの差し入れのお菓子だった。
お菓子を口に投げ合いながら無邪気に笑い合う姿は、彼らがまだあどけない少年であることを思い出す。心の距離が縮まったことで、パフォーマンスへの情熱も少しずつ開放されていく。
しかし、RAIKIは1人である不安を抱えていた。それは喉の不調だ。
本番を前にSKY-HIにその不安を打ち明けたRAIKIに、SKY-HIは力強い言葉を送った。
「80%なら80%、60%なら60%の自分を受け入れてベストを尽くす。60%のベストは手を抜いた100%には絶対勝てるから」
このメッセージはRAIKIだけでなく、多くの視聴者の心にも響いたのではないだろうか。
本番直前、GOICHIはインタビューでこう語った。「最初は自分が次の審査に行きたいという気持ちでいってたものがこのチームでいきたいっていう思いにみんな変わっていって、それが助け合いになって、良いパフォーマンスになって、チーム一丸となってこの4日間でやった練習が生み出したものかなって思います」
パフォーマンス後、
「このチーム面白かったのが、パッション全開だからさ飛んでくるエネルギーもすごかったんだけど横で、感情のパス回しがすげえあるのが、めちゃくちゃ見ててこっちもテンション上がったんだよね。内輪で勝手に盛り上がってるところを見た時のこっちの気持ちの盛り上がりもすごいあるのさ、オーディエンスとエネルギーの交換だけじゃなくて、確かにメンバー同士の間でいっぱい起こってたのがすっげえ素敵でした。」とSKY−HIがコメント。
はじめは「チームとしての距離」が課題だったFantasista。
だが、互いに向き合い、ぶつかり合い、認め合った先に見えたものは、間違いなく“ひとつのチーム”としての姿だった。
課題曲「Superstar / Ayumu Imazu」
YU、KAIRI、KANON、RAITO、TOMOSHI
BMSG TRAINEEのYU、KAIRI、KANON、一般応募のRAITO、TOMOSHIから成るSuperstarチーム。
SuperstarチームはBMSG TRAINEEであるKANONを中心に積極的なコミュニケーションを重ね、自己紹介の段階からチームワークの良さが際立っていた。
そんな中SKY-HIが気にかけていたのは、一般応募のRAITO。独学でダンスを学んできた彼が、周囲との実力差に気後れてしまわないかを心配していた。
しかし本人は「周りに比べたら実力は劣ってる部分はあるんですけど、負けたくない気持ちが強い。」と負けず嫌いな一面をのぞかせた。
練習のスピードは早く、翌日にボーカルレッスンが控えていることからその日中に全ての振り入れを終わらせることに。必死にくらいつくRAITOの横で1番経験のあるKANONが「あーー難しい!」と声を上げ、自然とチームのハードルを下げているようにも感じた。RAITO自身も「元気を大事にしたいチームなので笑顔でいきます!」と最後まで前向きな姿勢だった。
こうした支え合いで、1日で全ての振り入れを終えることができた。
迎えた2日目のボーカルレッスン。
KANON、YU、KAIRIが圧巻の歌を披露する中、歌って踊ることが初挑戦のTOMOSHIとRAITOにとっては新たな壁だった。なつき先生(ボイストレーナー)曰く、ダンス&ボーカルの歌として「Superstar」は超SS級の難易度とのこと。特にボーカルにおいて苦戦した様子を見せたのはTOMOSHIだった。
中間発表当日の朝、TOMOSHIは1人で朝練に励んでいた。
「TRAINEEが今まで練習してきた時間を少しでも埋めたい。成長してTRAINEEも抜かしてやるぞという勢いで頑張ってます。」と力強く語る。
合宿初日から「TRAINEEには負けたくない。一般応募でもここまでできる、というところを見せたい」と言っていた彼の覚悟がにじんでいた。
そして迎えた中間発表。SKY-HIは「個々で細かいことあるとしても マジで言うことないかも。このチームのグッズほしい!」と最高の評価を送った。
しかし、TOMOSHIの表情は浮かない。発表後、チームメイトのもとを離れ、静かに体育館を出ていき、
「サビで声が上手く切り替えられなかった。みんなが高評価をもらった分、申し訳ない」と悔しさを吐き出す。そんな彼に、RAITOが明るくユーモア交じりに声をかけ、KANONも「めっちゃ声出てたよ。俺も2番ミスしたし」とフォロー。気づけば自然と仲間全員がTOMOSHIのもとに集まっていた。
【THE LAST PIECE本編】ep.03 / Bet my lifeより
その後の練習ではTOMOSHIを盛り上げ鼓舞しながら練習する姿にチームの絆が見えた。
再び気持ちを1つに、練習を繰り返すSuperstarチーム。最後のボーカルレッスンでは、なつき先生から「見ていて楽しい」と評価を受けるまでに。
上手いだけではなく人を楽しませることができるチームに成長したSuperstarチーム。本番でもオーディエンスを楽しませることができるのだろうか。
本番のステージを終え、SKY-HIから贈られた言葉は、Superstarチームの努力をまっすぐに肯定するものだった。
「何が嬉しいって、最初に出てくる感想がうわーいい曲だな、なんだよね。それってどういうことかというとみんなが音楽を愛する人として体と顔と声を使って音楽を演奏する人としてものすごく高いレベルのパフォーマンスをしてくれたからだと思います。すっげえいいライブ見た気持ちです。」
歌やダンスが上手い、という評価を超えて、“音楽そのものを届けた”という称賛。初日は「歌、初めてです」「TRAINEEとの差を埋めたい」と不安を抱えていたメンバーたちが、チームで悩み、笑い、支え合いながらたどり着いたゴール。SuperStarチームは、確かに「一緒に音楽を演奏する人」になっていた。
課題曲「音色 / KREVA」
KEISHIN、AOI、REN、TAICHI、KAN
BMSG TRAINEEのKEISHIN、AOI、TAICHI、RENと一般応募のKANから成るチーム。
この課題曲は、原曲のボーカルに強烈なインパクトがあるだけに「自分の声色、発声、歌唱法を見つけて、自分だけの音色で勝負してほしい」とSKY-HIは伝える。その言葉は、表面的な完成度以上に“自分らしさ”を重視するBMSGを象徴している。
しかし、振り入れの遅れや、他チームがどんどん仕上がっていく焦りから、音色チームには重苦しい空気が流れはじめていた。とくに、唯一の一般応募者であるKANは、TRAINEEたちとの実力差に強いプレッシャーを感じていた。
そんなKANを気にかけていたのはRUI、TAIKI、KANONに次ぐ最長期間TRAINEEであるREN。彼の明るい性格は、緊張しがちなチームの空気を和らげ、自然と距離を縮めていく。
またSKY-HIからの「自分だけの音色を見つける」という課題に対し「歌詞が音楽へのラブレターじゃん。そう思って歌おう」とRENは自分の解釈をチームメイトに共有。
一方、自信を持てずにいたのがTAICHI。彼が足りないと感じていたラストピースは”自分に対する自信”だった。しかし、SKY-HIからの直接指導ではアドバイスをすぐに吸収し、「めちゃくちゃいいじゃん」とその成長を評価されていた。
【THE LAST PIECE本編】ep.03 / Bet my lifeより
この合宿でSKY-HIがよく発していたのが、「何ですぐできんねん!」という言葉。
「自分が25歳の時、レコーディングでうまくいったときにそう言われてすごく嬉しかった。それで、いまは自分が言うようにしているんです」
それは、かつて自分が言われて嬉しかった言葉を、今の若者にも贈りたいという想いの表れだった。
なぜSKY-HIはここまで本気で参加者に向き合うのか。その背景には、かつてRHYMESTERのMummy-Dに親身に話を聞もらった経験があるという。
「まだ、AAAも売れてない、ラッパーとしても駆け出しで誰も僕のことを知らないような状況だったのに親身に話を聞いてくれた。俺だけじゃなくてMummy-Dさんってめっちゃ若手の話聞くんですよ。それで何で俺なんかの話を聞いてくれるのか聞いたら、”だって俺にしか見えねえもん ちょっと前の俺だもん 俺からしたら””それは自分には優しくするだろ”て言ってて、その精神が残ってるのかもしれない」「実際に参加者たちはちょっと前の俺にしか見えないですもんね」と語る。
また、「3次審査で合宿やるのが初なんですよ、今回メンバーになる子以外もこの世代がヤバい子たちになって日本の若者が夢見るようになったら国がボトムアップする。育成に本気。」と今回のオーディションへの想いを語った。
そんな思いで、全6チームの指導に駆け回るSKY-HI。
音色チームには「パフォーマンスする時は歌のことだけを考えられるくらいにダンスを体に落とし込もう。歌が削がれるのはパフォーマンスとして正しくない気がする。動きながらでも歌をちゃんと聴ける状態を中間発表で見られたら嬉しいかな」とアドバイスを送った。
だが、中間発表ではやはりボーカル面に課題が残った。
そんな中、焦るメンバーを鼓舞したのはRENだった。
さらに自分たちの音色を探し行き詰まっている彼らになつき先生も「練習をネガティブなものにとってほしくない。アドバイスも落ち込ませるために言っていると受け取ってほしくない」と暗くなりかけた空気を立て直す。
RENを中心にメンバーが奮起した結果、審査前日には「いい感じ」とRENが納得するほどの仕上がりに。細かな調整を重ねながら、チームはようやく自分たちなりの“音色”を掴みはじめていた。
果たして彼らは、本番で5人だけの音色を響かせることができるのか。
「この曲ってさ、1個1個の音符が長く空白もあり、なんで難しいかっていうと裸になる瞬間が多い曲何だよね。スピードでごまかせない、しっかりと声がむき出しになるので、みんなの声の魅力も十分味わわせてもらいました。」と、声そのものに真っ向から向き合った5人のパフォーマンスを高く評価。
技術や勢いだけでは到底成立しない楽曲。だからこそ、音のひとつひとつに感情を乗せ、丁寧に響かせることが求められる。その難しさを真正面から受け止め、逃げずに挑み続けたからこそ、今の彼らにしか出せない“音色”が生まれた。5人だけの呼吸と響きが重なった瞬間、そこには間違いなく“音楽”があった。
6月27日20時から本編の配信を開始。以降、全13話が毎週金曜日に配信される予定である。また、TBS『THE TIME』の”THE LAST PIECE”コーナーにてオーディションの最新情報を毎週金曜日に放送中。
【THE LAST PIECE 本編】Ep.03 / Bet my life
BUZZチケ編集部注目ポイント
THE LAST PIECE 全チームパフォーマンス終了!
それぞれのチームがそれぞれの壁を乗り越えた先で得たものは、、