ニュース 2025年06月11日
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【売れてます!】俵万智さん『生きる言葉』1位続々!またも重版
#俵万智 #生きる言葉 #言葉の力 #現代コミュニケーション #サラダ記念日

歌人・俵万智さんの初の言葉にまつわる論考作品『生きる言葉』が、4月17日に発売された。

発売後はNHK「ラジオ深夜便」やフジテレビ「ノンストップ!」、読売新聞など各メディアで相次いで紹介され、大きな話題となった。全国の書店でも度々ランキング1位を獲得している本作は、このたび5刷目の重版が決定した。



現代社会ではスマホやネットが日常の一部となり、顔の見えない相手ともコミュニケーションが可能となったが、その便利さの裏に多くの問題も存在する。「言葉の力が生きる力」とも言えるこの時代において、日本語の基盤をどのように鍛えるべきか、そして何が大切なのかが問われている。

恋愛や子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、多様なシーンにおける言葉のあり方を、歌人ならではの視点と自身の体験から徹底的に考察している。言葉を愛するプロフェッショナルが、「コミュニケーション力」の真価を探求する内容である。


本書では、現代を代表する歌人ならではの「言葉」への考察が、実体験を交えて次々と展開されている。

複雑な恋愛や日常の言葉遣い、子育てを通じて知った言葉の楽しさと奥深さ、ネットやSNS上で遭遇する予期せぬ反応、演劇やドラマのセリフの妙味、歌会での体験とその効果、和歌がコミュニケーションの中心だった「源氏物語」の時代から「万智さんAI」の現在に至るまで――日本語の基盤を鍛え、思いを相手に届けるために必要なことを、さまざまな言葉の現場でじっくりと考察している。

多数の歌集や評伝、エッセイを著してきた俵万智氏にとって、自身初となる熱意あふれる言葉に関する論考作品である。


■ 目次

はじめに


1 「コミュ力」という教科はない

ヘレン・ケラーの「WATER」/絵本は生身のコミュニケーションツール/自然の中で「めいっぱい遊ぶ」/山奥の全寮制中学/過不足なく気持ちを伝える/言葉の力を鍛えてくれるもの/渋柿を甘くする知恵/スマホなしの中高時代/「みんな仲良く」と言われ続けて

【コラム】10才のひとり旅


2 ダイアローグとモノローグ

「それはでも、あれじゃないか」/つかこうへいさんの稽古場/野田秀樹さんの稽古場/同じ言葉を違う文脈で/「愛の不時着」リ・ジョンヒョクの言葉

【コラム】心の中の音楽を


3 気分のアガる表現

ラップも短歌も言葉のアート/夢中・得意・努力/息子との様々な言葉遊び/相手へのリスペクト/日本語ラップの独自の土壌/句またがり的韻踏み/日本語をリズミカルにする魔法

【コラム】川原繁人先生との出会い


4 言葉が拒まれるとき

思いがけない反応/クソリプに学ぶ/しゃべる家電たち

【コラム】詩が日常にある国


5 言い切りは優しくないのか

何でもハラスメント/マルで終わる日本語/「曖昧表現が好き」という感覚/いろいろな「界隈」/言葉の輪郭を曖昧にする「も」

【コラム】流行語の難しさ


6 子どもの真っすぐな問いに答える

本質をついてくる質問【なんで悲しいときに涙が出るのか?】【説明できないわからない気持ちがあるのはなんで?】【人間はどうして勉強しなきゃいけないの?】他

【コラム】賢い人って、どういう人?


7 恋する心の言語化、読者への意識

ヒコロヒー『黙って喋って』の魅力/塩梅が大事/どういう状況で読まれるか/言葉のマジック

【コラム】河野裕子の恋の歌


8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき

歌会のススメ/読者が参加して完成する/歌うに値する体験

【コラム】「夜の街」から生まれた『ホスト万葉集』


9 和歌ならではの凝縮力と喚起力

最重要のコミュニケーションツール/一生をかけての答え合わせ/『枕草子』にみる美意識/『源氏物語』という装置/和泉式部、尋常でない言葉のセンス/「宿ってしまった歌」とは/道長の「あの一首」

【コラム】短歌の現場、言葉探しの旅


10 そこに「心」の種はあるか

1から100より0から1を/万智さんAI/AIの優しさにグッときて/やるじゃないか、AI/作品の価値を決めるもの

【コラム】非正規の翼


11 言葉は疑うに値する

「贅沢」を感じられる言葉遣い/谷川俊太郎さんのこと


おわりに


■ 著者コメント

スマホが普及し、SNSが登場した。「書き言葉としての日本語が、一部の人のもの」という感覚は、今の若者にはほぼないだろう。「普通の人が普通に使う書き言葉としての日本語の、足腰を鍛える」ことが、よりいっそう重要になってきた。言葉が生きる力とも言える時代に、どんなトレーニングが有効だろうか。自分の発した言葉が、真に「生きる言葉」となるために大切なことは何だろうか。あるいは生きた言葉とは、どんな表情をしているのだろうか。本書では、そういったことを意識しながら、現代の言葉にまつわるあれこれについて考えてみたい。

(「はじめに」より抜粋 )


■ 書籍内容紹介

スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か――恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。


■ 著者紹介:俵万智(たわら・まち)

Ⓒ新潮社

1962(昭和37)年大阪府生まれ。歌人。早稲田大学第一文学部卒業。学生時代に佐佐木幸綱氏の影響を受け、短歌を始める。1987年に『サラダ記念日』が280万部のベストセラーとなり社会現象に。88年に現代歌人協会賞、2021年に迢空賞を受賞。『チョコレート革命』『未来のサイズ』『アボカドの種』『愛する源氏物語』の他、歌集、評伝、エッセイなど多くの著書がある。


■ 書籍データ

【タイトル】生きる言葉

【著者名】俵万智

【発売日】2025年4月17日

【造本】新潮新書/新書版ソフトカバー

【定価】1,034円(税込)

【ISBN】978-4-10-611083-2

【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/611083/


BUZZチケ編集部 注目ポイント

歌人・俵万智さんの新著『生きる言葉』が話題沸騰中。

言葉の力や現代のコミュニケーションについて多角的に考察し、発売から重版も決定した注目作。